CCD セントラルコア病
CCD セントラルコア病とは
- 先天性ミオパチー(CMP)の一つです。
- 筋生検を行うと筋線維の中央部が果物の芯(コア)のように染色されないのが病名の由来です。
- 他の先天性ミオパチーと比べて筋力低下の程度は軽いことが多いですが、脊柱側弯症を早期に認める場合があるのが特徴です。
- 根本的な治療法はありませんが、あきらめることなく現在提供できる最善の医療を受けていくことが重要です。
CCDの原因
- リアノジン受容体(RYR1)遺伝子変異が病因であることが報告されています。
- 主に常染色体顕性遺伝形式をとりますが、常染色体潜性遺伝形式の場合もあります。
- リアノジン受容体は筋線維の筋収縮に重要な働きをしている筋小胞体上のカルシウムイオンの調節を行っています。
CCDの経過
- 乳児期から筋緊張が低下しています。
- 運動発達の遅れを認めます。
- 他の先天性ミオパチーと比べると筋力低下の程度は軽い場合が多いです。
筋力低下が軽い割に、脊柱側弯症を合併しやすのが特徴です。
- 呼吸障害、心筋障害、摂食嚥下障害は認めない場合が多いです。
CCDの主な症状
- 筋力低下
- 脊柱側弯症
CCDのケア・治療
- 根本的な治療法は確立されておらず、対症療法が中心です。
- 必要に応じてリハビリテーションを導入します。
脊柱側弯症を合併する場合も多いので、定期評価を行い、必要に応じて脊柱側弯予防に配慮したリハビリテーションを導入します。脊柱側弯が重度になる恐れがある場合には脊柱固定術を検討します。
- 股関節脱臼や足の変形、側弯に関しては、対症療法でコントロール不良の場合には整形外科を受診し手術適応となる場合もあります。安静による非可逆的な筋力低下を呈することが多いので術後は可能な限り早期に運動を開始するようにします。
CCDのリハビリテーション
筋力低下に由来する運動能力の低下、関節拘縮・側弯の予防に対する理学療法を行います。
- 適度な運動は推奨されますが、易疲労性や筋硬直を示す例では過剰な運動のみ控えるよう指導します。
患者登録(レジストリ)
Remudy(外部リンク)
https://remudy.ncnp.go.jp/
(先天性筋疾患として登録)患者会
日本筋ジストロフィー協会(外部リンク)
https://www.jmda.or.jp/研究班
- 精神・神経疾患研究開発費
- 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 「希少難治性筋疾患に関する調査研究班」