デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の経過、合併症
DMDは3~5歳に転びやすい、走れないことで気づかれることが多いのですが、日本では発症する前の乳児期に別の目的で採血を行った際に異常値を発見されることがきっかけに発症前に診断を受けることがしばしばあります。DMDは5歳頃に運動能力のピークをむかえて以後ゆっくりと症状が進行し10歳前後に歩行ができなくなります。
運動能力の低下に伴って、関節拘縮(足首などの関節が硬くなる)や側弯症(背骨が曲がってくる)の出現・進行を認めるようになります。
10歳以降になると呼吸筋、心筋にも問題を生じてくる場合がありますが、その時期や進行には個人差があります。
40年以上前の何も手立てがなかった時代にはDMDの患者さんの寿命は10歳台後半といわれていましたが、現在では適切なリハビリテーションや薬物治療も提供できるようになり、生命予後は著しく延長し、障害を持ちながらも成人期にも生きがいを持って日々生活を送っておられる方は確実に増えています。
筋ジストロフィーには治療法は存在しないと書いてあるものがありますが、現状を知っていただくとそれは間違いであることは理解いただけると思います。
治療研究の進歩もめざましく、今後筋ジストロフィーを取り巻く状況は大きく変わってくるものと私は期待しています。